北陸まいもん紀行 Ⅱ


2/19 三国温泉の料理宿

今回のメインの宿選びには腐心しました。何しろ一泊5万円前後なので失敗はしたくない。

そこで越前ガニの本場の芦原温泉三国温泉に絞りリサーチした結果、芦原温泉はまつや千千などのホテル、三国は料理民宿と別れることがわかり、さらに絞ると蟹料理だけなら設備投資の少ない料理民宿に軍配が上がることがわかり、評価の高い三国温泉のいそやさんにお世話になることにしました。

通された部屋は風呂は大浴場だけながら、トイレも洗面も部屋内にあり必要にして十分でした。

さっそく大浴場で温泉を楽しませていただいたのですが、これが失礼ながら予想以上にいい。

僕も家内も若干熱めの42,3度が好きなのですが、湯温が丁度それぐらいで、しかもお湯が柔らかめなのです。

気にってしまい、思いのほか長湯になっていました。

 

待望のタグ付き越前蟹に舌鼓

今回のまいもん紀行のメイン、いよいよ待望の越前蟹のフルコースです。

まずはノンアルビールとウーロン茶で、乾杯~!!

 

最初は前菜三種盛り合わせ。そのあとお造りが出てきました。


今まで何度もやってきた「カニカニカニー!」のチョキのポーズを、越前蟹の前でご披露です。
ゆうなれば喜びの舞(笑

いよいよ始まった蟹のフルコースは、カニ刺しから始まりました。
生の蟹の甘みと旨味が口の中に広がります。もう、これこれ!って感じです。

 

夫婦そろって蟹刺しを楽しむの図ってところでしょうか。


仲居さんが教えてくれましたが、この黄色のタグが三国漁港で上がった越前ガニの証で、そのタグを見ると漁をした船までわかるそうです。

皇室献上品になる可能性のあるものは管理の仕方も徹底してますね。

そして醍醐味は釜茹での越前蟹。この大きさなかなかのもので600gぐらいなそうです。

あとでChatGTPで相場を調べたら「2026年現在のシーズンにおける、約600gサイズの越前ガニ(ズワイガニ・オス)の相場は以下の通りです。越前ガニ(600g前後)の価格相場市場・直売所: 約25,000円 〜 40,000円」とでました。

少なくとも25000円の蟹をいただいていたのですね、贅沢の極み!

 


茹蟹は仲居さんが大まかに解体してくれて、蟹の身の取り方をやって見せてくれました。
僕は素直に教えられたとおりやって食べ進んだのですが、家内は独自の秘技?で食べ進めてました(笑

 

蟹味噌は温かいうちが一番おいしいからどうぞ!の声に家内がにっこり。家内は蟹味噌大好きで、逆に僕は苦手、というか好んで食べないので、僕分まで最愛の直ちゃんにあげちゃいました。

蟹を食べるといつも無言(笑
蟹を食べることに集中してるんですね。そんな中「次は焼き蟹です」と、僕たちと同世代の中井さんの声。

カニ刺しで半身を使い、もう半身が焼き蟹になったわけです。
焼くと茹でとは違った甘みが出てきて、これがまた美味しいのです。


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次は蟹のしゃぶしゃぶ。
鍋のお出汁にカニの甲羅を入れて蟹味噌を解いて、カニ風味増し増しの中に、まずは今晩初めての野菜で白菜とエノキを投入。それを食べて口をリフレッシュさせます。

そのあとその出汁で出汁でしゃぶしゃぶして花の咲いた蟹の足をいただきます。
贅沢っ過ぎなのに、蟹三昧過ぎて少し価値がわからなくなりだした頃でした。

最後は蟹しゃぶの足以外の身や、しゃぶしゃぶになりきらなかった脚の身をほぐした締めの蟹雑炊でした。
家内はもう無理と言ってましたが、こんな高級な雑炊にはなかなかありつけないので、そこは昭和生まれのもったいない主義、我が家の家訓の食べ物残しちゃいけませんに従って、最後の食欲を振り絞って二人で完食しました。

初めに茹で蟹は食べきれないので、残す方も多いです。その時は次の日の朝食や持ち帰りもできますので安心してくださいと言っていた仲居さんにも「本当にきれいに食べてくださり有難うございます!」と感謝されました。

冷静に思い返すと茹蟹が一人一杯づつで合わせて二杯。
蟹刺しが半身で焼きガニが半身で一杯に、蟹しゃぶで半身かな?と考えると、全部で三杯半ぐらいの蟹をいただいたのでは!

いやはや蟹だけで満腹というのもひっさびさの経験です、約十年前の、同じく三国で越前蟹のフルコース以来じゃないかな。

水菓子は福井名物の水ようかんとミカンでした。

福井では冬に水ようかんを食べるのが普通のようですが、食後の甘味としては、少し緩めの食感でなかなか良かったです。美味しかったです。


この後は満腹過ぎて寝る前の温泉を楽しむこともなく、布団に入って爆睡してしまいました。


2/20 宿の朝ごはん

朝食は極めて一般的なものでした。ただ西に来たんだな~と感じたのが、東の国では当たり前の納豆がなかったこと。地域性ですね。

で、メインは笹がれいは食べ方の指南まで受け、僕はきれいに骨だけを抜き取り、女将さんから褒められました。
この笹がれい淡白で美味しかったのですが、その価値がわからず、結構いい値段で宿泊しているのに蟹にお金をかけ過ぎで、こんな一夜干しがメインなのかな?などと思っていたら、この後に行った魚屋やけ庄で、一尾1800円前後で売られてるのを見て吃驚!


いやはや失礼いたしました、高級魚だったんですね、笹がれいは。


予定変更 義兄への蟹探し

当初の予定では、なかなか評判のいい越前松島水族館を見学することにしてました。
しかし旅の途中の金沢で「兄に美味しい蟹を送ってあげたい!」と直ちゃん。

早く言ってよ~~~・・・
との心の声を押し殺して、折角の楽しい旅なので予定変更からのネットで美味しいい蟹を売ってる店探しの結果、奇しくも二人同じ店にたどり着きました。

それはたけ庄。そう、もう十年ほど前になっちゃうのかな?僕たちが二年連続で、その蟹の美味しさに魅かれて訪れたえびす亭の親会社です。

午後の富山での計画に間に合うように、乗換案内を駆使して何とか三国駅からタクシーで10分弱のところにある、たけ庄本店に行きました。

越前蟹は天皇献上品名だけあって、わかっていはいましたがなかなかのお値段。
でもいつもお世話になってる義兄への贈り物なので、奮発し600g以上の蟹を送ることにしました。

きっと喜んでくれるはずです。

 

 

芦原温泉駅から金沢へ、そして富山へ

たけ庄からバス、新幹線を乗り継いで金沢まで来ました。目的は刺身、寿司で食べた醤油が美味しかったので地元の直源のお醤油を手に入れること。それとあれば焼き鯖寿司の元祖、若廣のそれと福井名物の水ようかんを手に入れるためです。

お陰様ですべての願いが叶い、富山に向かうことが出来ました。

 

そして富山

人生三度目の富山です。
最初は社会人二三年目のアパレルの営業時代に出張したのと、かれこれ二十年前に所用で出かけただけです。


ですからほとんどイメージがなく、二十年前の訪問で有名な富山ブラックの中華そばを、その元祖といわれる九頭竜という店で食したことだけです。


お昼は富山で白エビ三昧

金沢といえばのどぐろ、福井といえば越前ガニ、富山といえば白エビ。
ということで富山では白エビ三昧を計画しました。

ただ、これは駿河湾でしか取れない桜エビにも言えることですが、その貴重性ゆえ味にも過剰な期待がかかる(笑
過去に白エビを食べた時も、あれ?これなら甘えびの方が美味しくない?と感じ、同じことを桜エビにも思うのです。

貴重、必ずしも美味にあらず。
頭でわかっていても、そんなことはないでしょう。たまたま口にしたものが外れただけで、あれだけ有名な白エビや桜エビの本来はもっともっと美味しいはず。。。
とかって期待値爆上がりで毎回臨むのです。

で、今回の教訓。
富山でしか獲れない、静岡でしか獲れないといった希少性必ずしも美味と限らず(笑

確かに美味しいですよ、白エビも。
でも、でも期待したほどじゃない。甘エビや車海老の方がもっと美味しい。それは白エビのせいじゃなく貴重=美味の勝手解釈にアクセサレータがかかった過剰期待という幻のせい、つまり自分の問題です。ハイ。



建築好きにはたまらない富山ガラス美術館

ニューヨーク・タイムズによって、「2025年に行くべき52カ所」の一つに選ばれた富山市
理由は人混みを避け、文化と美食を楽しめる以外に、隈研吾氏が設計した富山市ガラス美術館が、富山県産の杉やガラス、アルミを組み合わせた開放的な吹き抜け構造で「木と光がそびえ立つ聖堂(cathedral)」のようだと絶賛されたことも影響しているようです。

であれば建築好きの僕が行かないわけがありません。

最上階から階下を眺めるアングルがベストでしょう。
構造物としての魅力が十分に伝わります。

 

富山ガラス美術館は空間の切り取り方が斬新な建築物でしたね。
エレベーターの配置の仕方にそれを感じました。

一番上から下を見下ろした時の解放感とスケールを強調する、そんな目論見があったように思えます。
木の使い方が流石で、やはり世界的な建築家の発想、着想は凡人のそれとははるかに違うことを痛感しました。

 

フラットな椅子や飾りのルーバーも、厚手の木材の端から中央にかけて削って一見すごく薄く見えるようにするなど、効果を狙うための目に見えない作業に、建築家のこだわりを感じました。

 

常設展示場は6階がグラス・アート・ガーデンで、4階がエミール・ガレの作品を中心にしたコレクション展 で。それ以外にグラス・アート・パサージュとして、建物の通路や壁面にも作品が展示されてました。

特に6階は写真のようなとてもガラスとは思えないアートな作品が多く、目を見張るものがありました。

 

 

予定外?で予想外!に素敵な喫茶店

北陸まいもん紀行の締めが、富山でのお寿司にしたのですが、それまで結構時間がある。

そこでガラス美術館内のスタイリッシュなカフェでもよかったのですが、珈琲好きの僕的には美味しいコーヒーを楽しみたい、とネットで調べると徒歩6分のところにあるじゃないですか、こだわりの珈琲を出す店が。

メニューを見てストレート系が皆無だったので疑問を抱いたのですが、ダッチ珈琲はあるし、一風変わったラム酒に付け込んだ豆を熱風焙煎機で乾燥させ、アルコール分も飛ばし、ノンアルでラムのフレーバーが楽しめる珈琲もあり、店主の説明ではよくあるフレーバーコーヒーとは作り方から違い、一線を画すものなそうです。


僕はダッチ珈琲をホットでいただいたのですが、これが口当たりまろやかなれどしっかりしたコクで、なかなか美味しいコーヒーだったので、帰り際にカウンター内に熱風焙煎機を見つけてマスターに声をかけて知った話です。

今はルーマニア出身の奥様が作るルーマニア料理とこだわりの珈琲の店として営業しているそうです。
頑張ってくださいね!


エモい&スマートな路面電車

富山市内を移動するには路面電車が便利なのですが、これが路線なのかタイミングなのか、とても同じ路線を走っているものと思えないほど車両に差があるのです。

ガラス美術館に向かうときに乗った電車は、製造は昭和30年代か?と思わせる、レトロすぎる、今風ならそれはそれはエモい車両でした。

 

ところが喫茶店の目の前の停留所から富山駅まで連れて行ってくれた車両は、まさに未来。しかも二両編成で座席も四人掛けに二人掛けと進行方向に向いているものでした。

二三歩昔と半歩先が共存する、少し不思議な路面電車でした。


旅の締めもお寿司

金沢でのそれが期待に沿ったものではなかったので、勢い富山の寿司には期待が膨らみました。
金沢の香りん寿司ほどではないにしても、4.4の高評価です。
Googleの評価もあまりあてにならないと感じて出してるので少し不安です。

 

カウンターだけの合計8席の店は、並、上、特上のメニューにのみ金額が表示されてましたが、それ以外はホワイトボードに金額なしのお品書きだけです。
物静かながら緊張感のある、なかなか会話のできる雰囲気のない中で特上と、これだけは食べたかった蛍烏賊の沖漬けをお願いしました。

 

別皿で供されたガリは、一貫毎に口直しをしてくださいとの意味で、高級店ではよくありますね。

 

一握りずつ出されるお寿司は合計で12貫。
真鯛から始まり、ヒラメ、ハマチ、カツオ、寒ブリアオリイカ、中トロ、紅ズワイガニ、甘えび、白エビ、数の子イクラで締め。

ただ甘めで薄めの荷切りが軍艦と数の子以外、すべてに塗られていて、そのままお食べくださいと言われると、紫につける勇気がなくなりました。

 

職人気質の無言で握る大将との空気間が、少し肌が合わない感じもありましたが、新鮮なネタで上品な握りずし、美味しくいただきました。
ご馳走様でした。


北陸三県でー!食べたー!遊んだー!

二泊三日で石川、福井、富山の北陸三県をまわり、各々の特産グルメののどぐろ、越前蟹、白エビを心行くまで堪能した贅沢な旅でした。

帰りは富山からはくたかに乗り、身も心もお腹も満たされた至福の中で、程よい電車の揺れのなか二人ともうとうとと眠っていました。

今回はかなり贅沢な旅だったので、家に戻ったらしばらくの間は、関西風の言い回しなら、「旅行でパーッと使ってもうたから、明日からはおぶ漬けですわ!」といった感じでしょうか^ ^;;

何しろ本当に本当に印象に残る楽しい旅でした。
北陸三県に感謝、有難うございました。そしてご馳走様でした。