Girl friend

 

 

女友達来る

急遽、女友達が上京するとの連絡がありました。

彼女とは不定期ながら会う間柄で、かれこれ四十余年の友人関係にあります。

 

彼女は僕の学生時代からの女友達ですが、いつの間にやらbabarinaの友達にもなってました^ ^

 

 

 

数年ぶり?だったので、僕のお気に入りで奇しくも取引先から慰労会も開いていただいたリストランテへご招待しました。

 

彼女も、いや女の子全般に言えるかな、食通?グルメ?食いしん坊?(笑)なので、ここだったらという店を選んだ次第。

お口に合ってくれると嬉しいですね。

 

 

 

アルコールは結構いける口の彼女。

ただ飲まなくなった僕を慮ってかな?飲むととことん行っちゃうからというウイットの利いたフレーズでやんわりと断りを入れて、僕達と同じブラッドオレンジジュースに付き合ってくれました。

 

この辺のウイットの利き具合、さばさばした性格、話を丸く収めれる話術は若いころとちっとも変っていません。

なんか嬉しくなり三人で、乾杯! Cin cin !

 

 

 

では順次この夜のメニュー。

 

僕の知ってる多くのイタリアンでのアンティパストミストは、各々のアンティパストの個性を引き立たせるように個々を独立させた感じの盛り付けが多いですし、僕が作る自宅イタリアンでもそうです。

 

でもこの店は肉、魚、野菜、グラスカップものをまるで一つの料理の様に盛り付けます。

一貫性はダイナミズムに通じるところがあるのを、このこの前菜盛り合わせを見て感じますね。

 

お肉のアンティパストは松坂豚のコンフィ、その色を見ると長時間低温調理ということがわかりますね。

魚のカルパッチョは北寄貝とハマチ。ソースはディルベースのものでした。

グラスモノはリコッタチーズを使ったもの。

 

それらを繋げてる野菜はリーフレタス、ゴーヤなど濃い緑色の野菜で、そこに魚、肉のピンク系が乗ります。

赤や黄色といった色の野菜はアクアセント程度で、ソースもグリーンベース。白い器にピンクとグリーンですから自然とイタリアントリコロールを思い出しますよね。

 

どれも美味しく頂きました^ ^

 

 

 

プリモピアットはメニューに載ってる三種類をすべて選択、どうせ三人でシェアするんですから(笑)

 

ガールフレンドがのチョイスは、チェリートマトとモッツァレラのオーリオパスタ。

特にトマトソースを作った感がなく、フライパンの大量のチェリートマトに火を通して実をほぐしソースかさせたような、フレッシュなトマト感の強いパスタでした。

 

僕はアサリ、帆立、水菜?のジェノベーゼ

魚介素材のジェノベーゼは初めてだったのですが、おおよそイメージしていた味で美味しかったです。魚介の旨味と塩味が時々見せるジェノベーゼの「角」を丸くしてくれていました。

 

本日のベストはbabarinaの注文のカモ肉とキノコのニョッキ ポルチーニ風味ですね。

先ず驚いたのはニョッキの食感、その滑らかな歯触りとグミ三歩手前の弾力のある食感です。これは未体験、初めての食感でしたね。

 

そしてポルチーニの風味と旨味が、さらには多種のキノコの旨味と鴨肉の旨味が交じり合ったラグーの美味しさに驚き!

う~ん、と久々にイタリアンを口にして唸っちゃいました。

どうしても自宅で再現したい食感と味でしたが、かなり高いハードルです。

でもその味と食感だけはしっかりと脳裏に焼き付きました、ハイ。

 

 

 

セカンドピアットは魚二品、肉料理二品の中から僕がスズキを、babarinaが子羊で彼女が牛のサガリを選びました。

 

魚はアサリと夏野菜を使ったサフランベースのリゾットの上に、スズキのローストが乗ったもの。

プレートのエッジに配されたピンクの酸味のあるソースに三人興味津々。女性たちは梅?との見解でしたが、僕はコケモモベースのそうすじゃないの?との異見。

 

比較的淡白で印象が薄くなりがちな魚料理にピンクのソースはインパクトを与えてくれ、より美味しくいただけました。

 

ガールフレンドの牛のサガリのタリアータは見るからにジューシーそうな赤身。

そして添えられたバルサミコソースは彼女が言うようにとてもフルーティ。味見させてもらい、これは明らかに糖分の多い、糖度の高い、例えばイチゴジャムかなにかが隠し味で使われていそうと判断。

この技頂きます(笑)

 

セカンドピアットのNo1babarinaのオーダーでした。

メニューでは子羊だったので、てっきり骨付きと思っていたら大きな切り身。ところがところがこの切り身がとてもとてもジューシーな羊。

 

そしてベストマッチのソースはアンチョビバターソース、この響きを聞いただけで間違いないのですが、実食すると羊の肉汁も交じり合ってソース自体に深みが加わり、最高の肉料理となっていました。

 

ジンギスカンが嫌いだからどうかしら。。。と言っていたガールフレンドも、シェアされた子羊を半信半疑な顔で口に運んで数秒後、「美味しい!」(笑)

 

美味しいものは人を幸せにします。

 

 

 

ドルチェは胡麻ジェラートとマンゴプリン、それと名前は忘れましたがローマの焼き菓子でした。

それらを覆うのはエスプーマーで作られたココナッツミルクの白い泡。

 

ほんのりした胡麻風味の冷たいアイスと、見るからに濃厚なマンゴプリンの濃いフルーツ感に暫し酔いしれました。

 

アンティパストがサーブされるまでも、食事中も、ドルチェ&カフェの時間も、学生時代の思い出話から近況報告まで話題は縦横無尽で、色々な話を時を忘れてしました。

 

 

 

三人の娘がいる彼女。

今回の急な上京は彼女の還暦祝いで娘達三人と北陸の旅に出かけるためのものとか。

いいですね。

 

僕もbabarinaの還暦祝いで行ったハワイ、僕の還暦祝いの豪華客船のクルージングを思い出しました。

 

綾小路きみまろじゃないですが「あれから四十年。。。」

お互いに還暦を迎え、共にいろいろな経験をして今に至ってます。

 

彼女は学生時代に夢描いていた人生とは、まるで違った道を歩んで来たと思います。

美人で気さくで性格もよかった彼女には、多くの男達が思いを寄せていました。

現に僕の親友二人もその輩の一人でした。

 

そんなマドンナだった彼女が選んだ生涯の伴侶は以外にもサークルの後輩。

そして三人の子宝にも恵まれ一見理想的な人生を歩んでいるように見えました。

 

しかし彼女が実家の仙台に戻ったのは長女が就職した年でした。

それまで何度か夫の悪口を聞いた記憶はありますが、それが離婚に至るほどのこととは思いもよりませんでした。

 

四十年以上前、「遠すぎず近すぎない関係」の中でいろいろな話をした仲の女友達が、今は僕の家内の友達でもあります。

つかず離れず続いてきた僕と彼女の関係は、箱根で見たカップルのようにはならないでしょうが、これからも続いていくことでしょう。

 

 

時を超える関係。。。

いつか三人で旅行でも出来るようになったらいいですね。