マガジン/タイトルに惹かれて

 

知的=エロティク

 

実はこの雑誌を探しに書店を訪れた訳ではないのです。

 

LEONを創刊した岸田一郎氏が今度はやんちゃジジイを対象にしたライフスタイルマガジンを創刊する予定で創刊0号が発売されてるとの情報が入り、それを手に入れるのが目的でした。

 

LEONとの想い出は後述するとして…

残念ながら岸田一郎氏が新しく出す雑誌MADUROをパラパラ見せてもらいましたがLEON創刊号との出会いのようなときめき感はなく、逆に隣においてあったMEN'S Preciousのタイトル「イタリアは知的(エロティック)だ!」に目を奪われてしまいました。

 

何もイタリア好きだからという単純な理由からではありません(笑)

知的=エロティックと同義語とした、その感性に感服したのです。

 

 

LEONとの出会い

 

LEONは2001年に創刊されました。


ご存意「ちょいワルオヤジ」「ちょいモテオヤジ」などの流行語を世に送り出すとともに、それまでややタブー視感のあった中高年?の男性のファッション意識を目覚めさせる役割は大きかったと思います。

 

中学生の頃からMEN'S CLUBを読み始め、高校生の頃は女性雑誌のJJも立ち読みするような青春期を過ごしてきた僕には三十代になってから読みたいライフスタイルマガジンがないことを寂しく感じていました。

 

そんな時LEON創刊号と出会いました。

この雑誌との出会いのワクワク感は、MEN'S CLUB、JJ、POPEYEのそれにも似てて食い入るように紙面を読みあさったのを覚えています。

 

創刊号ですからその後どうなるか全くの未知だった訳ですが、最低でも一人の熱烈な読者を捕まえた事だけは間違いないようでした(笑)

 

この創刊号のサブタイトルが「必要なのは お金 じゃなくて センス です!」

いいこと云いますね。

ただ特集で「クラシコスーツがなんぼのもんじゃい!」というタイトルとともに男の着物の価値について触れてます。

 

この特集を見て遅ればせながら自覚症状が…

「自分のワードローブの中で最高価格で最高価値の正に一張羅(死語?)は本場大島なんだ」

 

引越を機に断捨離を決行し多くのモノとお別れをしましたがLEON創刊号だけは捨てる事が出来ませんでした。

 

 

 

還暦予備軍のライフスタイル

 

MADUROは少し軽い(笑)

 

 LEON創刊当時は毎晩のように微粒子のような泡を持つ美しき液体に酔いしれていたのに今はノンアルコール。

赤のマールボロをカートンで求め一日一箱以上吸っていたのに今は喫茶も食事も禁煙スペース。

若干緩んでいた体をシルエットの綺麗なスーツで包み隠していたのに今はスポーツジム通い。

評価の高いお店で美味しい刷り込みの下楽しんでいたグルメも今は自分の舌と感性で食べ歩き。

コンクリート砂漠の中を闊歩するのがお似合いだったのに今はルーバルからの緑の景色が憩い。

 

僕も変わり時代も変わりました。

でも還暦世代を狙うMADURO創刊0号の表紙は、とても夫婦とは思えない年齢差の訳あり男女のスクープ?写真…

LEON世代が変化なく歳だけ重ねちゃったのかな?(笑)

 

Young at heart

 これは僕のライフスタイルに多大な影響を与えた伝説のブランドVANのとあるキャンペーンでのコピーです。

 

気が若いは大切ですがMADUROが提案するのは気が軽いと感じてしまいました。

還暦や還暦予備軍になっても一義が「ちょいモテジジイ」では虚し過ぎますね(笑)

 

願わくばMADUROに対する僕の解釈が勘違いであって欲しい次第です。

 

 

 

エロティックとは?

 

MEN'S Preciousのタイトル「イタリアは知的(エロティック)だ!」に話しを戻しましょう。

 

まずはエロティク、エロティシズムと似たように使われるセクシーにはどんな違いがあるのでしょう。

 

webで調べてみたらセクシーは性的魅力がある、挑発的なという意味合いがあり主に人に対して使われる表現で、エロティックは官能的ながその意味でモノや事に対して用いられるようです。

 

ここでいうイタリアとはイタリアで創造されたものを指していますから正にmade in Italyは官能的ということになります。

 

では官能的と知的がどこでどう繋がるのか…

 

スーツ、靴、クルマ、ワイン…。

イタリアから生まれたものはどこかエロティックである。

もの言わず静物なのに、それはまるで

ひとつの生命体のような「曲線」をたたえているから、

私たちは触れてみたくなる。

そして愛撫してみたくなる。

言うならばそれは、知性が欲するエロスなのだ。

            ーMEN'S Preciousの文中よりー

 

言葉にするとそういうことなのかも知れません。

どこか官能的なものへの入り口の扉を開けるのは知性のような気がします。

 

画像は僕が四十代前半にレタッチしてクリエイトしたもの、作品名はRed shose and rouge。

エロティックでセクシーと感じるのは制作者である僕だけでしょうか…