映画三昧

 

 

便利な世の中

僕が幼いころ我が家のあった商店街には映画館がありました。

その映画館はちょうど我が家の裏手にあり、商店街からは少し奥まったところにありました。

 

家の裏庭からすぐに行くことができた園映画館。

まだ幼稚園児の頃の僕には、その映画館は大きな建物なのに窓もない入り口の小さなとても不思議な建物に見えました。

そしてその小さな入り口はどこか大人への扉のようにも感じました。

 

その大人の扉を開けて初めて足を踏み入れたのは、姉貴に連れて行ってもらった舟木一夫主演の「絶唱

 

あれから50年以上画経ちました。

今は自宅にいながらにして好きな映画を楽しむことができます。

思えば凄いことですね。。。

 

 

 

今更ながら「タイタニック

そんな環境で育ったせいか映画が大好きです。

一番映画を観たのは学生時代、社会人になってからは映画館から足が遠のいていました。

 

そんな僕を今一度映画に近づけてくれたのがホームシネマ。

レンタルDVDの登場がそのきっかけですが、それ以上に大きかったのがネット配信。

Netflix、HuluにAmazonPrimeなどのサービスが自宅にいながら映画を楽しむことが出来る環境を提供してくれました。

 

タイタニック

レオナルド・ディカプリオ主演のこの映画は1997年配給のだったんですね。実は。。。まだ観ていませんでした^ ^;;

 

この映画アバターも創り上げたジェームズ・キャメロン監督のこの大作のストーリーは話す必要がないほど有名です。

初めて観て感じたことは事象は人のドラマによって色付けられる。。。ということでしょうか。

 

世紀の海難事故も、そのパニック状態での人々の信念、信条、価値観、生き様が投影されて多くのドラマを生む。

生きる上で何が大切何かを問いかけているように感じました。

 

 

 

 

 

スピルバーグは凄い「プライベート・ライアン

スティーブン・スピルバーグといえば「未知との遭遇」「ET」「インディ・ジョーンズ」「ジェラシックパーク」といったシュールなファンタスティックや息もつかせぬスペクタクルアドベンチャー作りの名手、のイメージが強いです。

でも「シンドラーのリスト」のようにシリアスな映画も作ります。

 

タイタニック」の翌年、1998年に配給されたのが「プライベート・ライアン」です。

これは第二次世界大戦中のノルマンディー上陸作戦を舞台に、一人の兵士を救出するトム・ハンクス主演の映画です。

 

3時間にも及ぶ大作のうち約1/3を費やして展開されたノルマンディー上陸時の壮絶を極める戦いのシーンには、戦争、ひいては争いごとの意味を皮膚感覚で自問自答させるものでした。

戦争。。。争いごとは何のために何故に起きるのでしょうか、その先にあるのは不毛であることを双方知りつつ。

 

物語は命令という名の下でノルマンディー上陸後、一人の兵士を救出するためにタスクフォースが組まれ敵陣の中で任務を遂行していく様と、予期せぬシナリオから敵軍との負け戦に敢然と立ち向かいながら息絶える主人公トム・ハンクスと、彼の遺言を生涯ら抜き通そうとした一人の兵士。

 

スタートとエンディングはこの一兵士の墓参、そしてノルマンディー上陸からの壮絶なストーリーはその回想という展開でした。

戦争という異常事態の中、ここでも生き様が色濃く出ました。

 

命絶えても「想い願い」は誰かが継承することができる。。。「タイタニック」と同じですね。

 

 

 

 

 

何度見ても涙する「ALWAYS 三丁目の夕日 '64」

11月24日、金曜は「ALWAYS 三丁目の夕日 '64」が放映されました。

この映画は大ヒットした「ALWAYS 三丁目の夕日 」の続編です。

 

初作は僕が生まれた年が舞台だったので昭和の雰囲気を懐かしみながら、その時代の人情に心打たれる感じでしたが、続編は東京オリンピックをはじめに全て僕も経験してきたこと。

その分ストーリー云々は別にして伝わり方がダイレクトでした。

 

それで思い出したのですが。。。

あの東京オリンピックの際に青空に描かれた飛行機雲での五輪のマーク。

あれは何度練習してもうまくいかず、そんな中意を決してやった結果、本番で初めて完成した綺麗な飛行機雲だったとか。。。

NHKの特番でその経緯を番組にしていました。

 

貧しさから少し抜け出して、皆んなが前を向いていて自分も頑張れば、努力すれば必ずもっといい時代になると信じきっていた、まだ透明な時代だった頃の昭和の人の心の温かさを感じる映画でした。

 

 

 

 

 

支えあうから「人」

「人」という字は「支え合う」ことの象形文字からの発展系と教わったことがあります。

人は人として生まれてきたから人なのではなく、人として生まれてきて人に育て上げられて人になる。。。

 

してその極意は。。。

僕にも明確な答えはありません、多分死ぬまで頭のどこかに意識していることの一つでしょう。

ただひとつ言えるのは「心」を育むということ、これだけは間違いなさそうです。

 

座禅をする際には足を組み手で円を作って組んだ足の上に置くのですが、和尚様からその手の組み方をこう教えられました。

「仮に心というものがあったとしたら、その組み合わせた手の中に心が収まっていると思って手を組んでください」

 

心はとても脆く崩れやすいもの。。。しかしそこに何らの強い意志が働くと石のごとく固くもなるもの。。。

 

人には皆心があります。

人の繋がりは心の繋がりなり。。。三つの映画からそんなことを感じました。