未来を着る人

 

 

夫婦揃って山口小夜子さんのファンです

 

 

 

日本初のスーパーモデルで

僕達の一世代上の彼女は

 

当時パタンナーだったったbabarinaとアパレル営業だった僕の

 まさに青春時代からの憧憬

 

 

 

57歳という若さで帰らぬ人となった彼女の軌跡が

 

「未来を着る人」として

 

東京都現代美術館で開催されました

 

 

 

その展覧会の最終日の6月28日 夫婦で出かけてきました

 

 

 

東京都現代美術館ブルーボトルコーヒー日本第一号店の出店で沸く

 清澄白河にあります

 

 

 

ここは近年多くのロースターカフェがオープンして

 「珈琲の街」の様相を呈してきてるようですが折角なので

 

お昼は深川宿深川めし^ ^

 

 

 

ぶっかけと炊き込みの二つの味を楽しませてもらいました

 ご馳走様でした^ ^

 

 

 

食後の珈琲の選択肢が沢山あるのも嬉しい清澄白河^ ^

 

 

今回は休日はいまだに行列のできるブルーボトルコーヒーはやめて

 清澄白河ロースターの走りとなった子犬がトレードマークの

 

The Cream of the Crop Coffee^ ^

 

 

 

豆の購入の判断となるのでまずは一杯^ ^

 6種類ほどあるストレートの中からボディ感を優先して

 マンデリン ブルーバタックを選択^ ^

 

 

 

珈琲はその場でグラインドしてペーパードリップで淹れてくれます

 

 

ちなみに販売もしているオリジナルのドリッパーは三穴

karitaのそれと同じです

 

 

さて。。。三穴でフルボディ感は出るのかな?

いらぬ心配をしながら待ってると紙コップで供されたマンデリン^ ^

 

 

 

 その味は。。。

マンデリンのコクと苦味の後に広がる微かな甘みをイメージしながら一口。。。

 

 

???

これ本当にマンデリン???

 

 

 

何故か初めに酸味を感じたのです>_<

間違いじゃないのかな???

 

コクはあるけど苦味を超える酸味。。。

 

美味しい珈琲なのですが。。。豆の購入は控えさせてもらいました>_<

 

 

 

本日のメインイベント「未来を着る人」です

 

 

 

既にポスターが官能的^ ^;;

白黒モノトーンのでの表現が山口小夜子さんにはお似合い

 

 

 

 

至極のまったりずむを体験できると評判の

東京都現代美術館の売りのソファーでくつろぎ過ぎるbabarina>_<

 

 

写真撮影が許可されたゾーンからの山口小夜子さん

 

こうして見てみると彼女は

 「動くマネキン」?

 

いや

 

「理想的なマネキン像の女性」

 

 

 

山本寛斎氏のショーで初めてモデルとしてデビューした彼女

 その後、高田賢三氏や三宅一生氏のショーはじめ多数のデザイナーでモデルを務めました

 

 

黒髪のおかっぱ頭に切れ長の目は当時

「東洋の神秘」のシンボル

 

 

 

多分東洋人が西洋の国ごとの特徴をはっきりと区別できないように

西洋人にとって山口小夜子さんは「東洋の神秘」

 

 

それは決して「日本の神秘 日本の美」ではなかったと思います

 

 

彼女を日本の神秘と美で確立したのは

資生堂とコラボした一連のCMでしょう

 

 

 

資生堂との一連のCMに感じるもの

それは「静かのなかの動」

 

能面の持つ「無表情の中の表情」を

生身の人間の目元 口元の静止画像で表したような小夜子さんの表現は

息を呑むものがありました

 

 

 

 

資生堂の海外広告を担当して小夜子さんの起用を切望したのがセルジュ・ルタンス氏

 彼の持つ芸術性は小夜子さんの表現の幅を広げました

 

 

 

単に西洋人の考える東洋の日本の神秘を超えて

独自の世界観をみせてくれました

 

 

 

セルジュ・ルタンス氏は

小夜子さんの東洋的な「静かの中の動」の美を拡張し

西洋に息ずくアールデコでリメイク

 

 

 

上の画像の真ん中のポスターは

 20世紀の広告史に残る名作の誉れ高いもの

 

 

 

 

「間」のある表現

想いはその先に。。。

 

 

 

無機質 無表情の中に

 深く強いメッセージ性を感じます

 

 

 

 妖艶とは。。。

 「女性の容姿が、人心を惑わすばかり、なまめいて美しいこと」

 

 

 

それは作られた色気

惑わす為の計算とは無縁の

 覚悟の艶っぽさ

 

 

 

小夜子さんの無表情の中に漂う妖艶さはまさに覚悟

 

だから遠い

 

遠いから永遠

 

 

 

 大好きだった今は休刊となってる「流行通信

この魅力的なファンションアート誌にも小夜子さんは登場しています

 

 

 

東洋的な美の素材と西洋的な雰囲気を纏う彼女ならではの

和洋折衷を超えた世界観が醸し出すカオス(混沌)

 

 

 

引き込まれる映像 

その先は

出口の見えない空想妄想幻想の世界

 

 

 

それが山口小夜子ラビリンス

 

 

 

僕がbabarinaに買ってあげた最初の浴衣も

山口小夜子のきも乃でした

 

 

 

黒地に赤の花を大胆に配したその浴衣は

静かの中に感じる動きのあるきも乃

 

 

 

時に装うものが装う人を変えます

僕の感性のフィルターが山口小夜子さんで上書きされたのかな。。。

 

 

 

 

小夜子の浴衣を着た彼女は

いつもよりもどことなく艶っぽかったような気がする

 

 

 

かれこれ10年近く前になるでしょうか、深夜の代官山で彼女を見たことがあります

 

 

表現は適切さを欠くかもしれませんが

まさに「この世のものとは思えない存在感」でした

 

 

 

 

憧れという言葉が軽く感じられるような

遠すぎる美の深淵

 

 

 

無の表情は時に無限の表情を生み出すことを

無言で語った彼女

 

 

 

 

 

「美」について

 

考える

 

感じる

 

想うことを

 

教えてくれて

 

 

 

有難うございました

 

 

 

 

 

 

 

 どうぞ永遠に御霊の安らかならんことを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015/6/28

 

山口小夜子

 

「未来を着る人」によせて