入院

 

 

精密検査の結果告げられた病名

その小さな異変は人間ドックの尿検査の結果からでした。

尿検査は毎年行なわれる健康診断の項目にもあり、今年の春の診断もふくめて例年何の問題もなかったのです。

それが今回微量の血液型が混じっていたのが見つかり、追加検査で膀胱の超音波診断を勧められました。

その結果は数週間後に電話で伝えられ、結果自宅から通える名の知れた大きな総合病院を紹介されました。

数年掛けたプロジェクトのビル建設、その竣工もあり多忙で、正直なところ紹介された病院へは年末年始休暇の際にでも行ければ良いかな?程度に考えていた僕。

ところが。。。

普段は計画や予約などが苦手中の苦手なbabarinaが、今回はあろうことかの自ら予約を取り通院の段取りまで考えてくれました。

そんなこともあり10月末に精密検査を受ける事になりました。

 

 

 

紹介された病院へは、PL東京健康管理センターからの紹介状と超音波診断の画像結果の入ったからCDを持っていきました。

ひと通りの検査の後、主治医との面談ではPLでの画像をみながら話しました。

疑いのある病名は。。。膀胱癌。

人間ドックでの腫瘍マーカーの数値結果が2、基準上限が19ですから腫瘍や癌のは心配はまず無いと思っていたのでですが、正直なところ来るものが来たと言う感じでした。両親が、姉が経験したと同じ病ですから。

より正しい診断をする為に内視鏡でも確認しました。

その結果主治医が言うには、たぶん間違い無いだろうと。

僕は組織検査が無い段階では悪性とは断定できないのではと問い掛けましたが、加齢による膀胱の硬直化を考えるとポリープは良性悪性を問わず切除したほうが良いとの見解でした。

尿から微量の血液が見つかったら事から膀胱癌へはイメージしていませんでした。

しかし癌、ないしはその可能性があるのであれば放置は出来ません。すぐに手術を決意しました。

その後、転移の検査をする為のCTスキャンと膀胱のポリープの形状を確認するMRIを各々の別々の通院で受けました。

結果転移は見受けられませんでした。

手術は11月26日に決りました。

 

 

 

そして入院、手術

手術前日の日曜日に娘達と義理の息子、家内の身内全員に送られて入院しました。

透きとおるような青空の日でした。

思えば入院なんて、30代にスキーで左足の靱帯を切断して依頼、そう30年ぶりです。

何でも経験とはいいますが。。。こういった経験は、あまり。。。

でも、やはりあるがままを受け入れる。ですね。

 

 

 

入院翌日の午後手術に臨みました。

1時間弱の手術は下半身だけの部分麻酔でした。

手術は予定時間内に無事終えました。

 

 

 

手術後麻酔が解けてきてからは、滅多にない動く事ができない休暇?

はじめから読書三昧の予定で、入院前に四冊の本を用意していました^ ^

五十代になってから俄然感心が湧出した物理の世界。

そのきっかけは相対性理論でしたが、その概要が理解出来るよにるにつれて、今度はミクロの世界の量子力学の摩訶不思議な世界に魅きつけられていきました。

量子力学の常識が全く通用しない不思議な世界のアウトラインが漠然と見えてくると、いよいよ体験出来る不思議なこと、「時間」について深く知りたくなったのです。

そんなことで今回の読書のテーマは「時間」でした。

えっ、感想ですか?

。。。今いえるのは、実は時間もそれはそれは不思議なもの、ということぐらいでしょうか。とても難解です>_<

 

 

 

お蔭様で退院

五日間の入院、退院は11月29日でした。

お昼前に退院したので、久々の入院食以外のランチです。パスタ、ラーメン、蕎麦、うどん。。。何しろ麺類が食べたかったです、入院中は一度も口にしていませんでしたから^ ^

それと油物が欲しかったですね^ ^

とあるCMのコピーじゃないですが「美味しいものは糖と油で出来ている」(笑)

ということで天丼とお蕎麦のセットが退院後の初ランチでのメニューです。

それはそれは、美味しゅうございました^ ^

 

 

 

糖と油は夜ご飯でも続きます(笑)

デパ地下で美味しそうな串揚を買い求め、和牛のステーキを手配して久々の自宅へ。

たった五日間でも、自宅での夕食は凄く久しぶりな感じがしました。

babarinaと二人、ステーキを口にしながら、串揚げをほおばりながら、幸せを噛み締めました。

数年前のbabarinaのリュウマチ、姉を亡くした今年に見つかった僕の癌と手術を経て、改めて何もないこと、いつも通りである事が、いかに幸せであるかを再認識しました。