赤のお祝いはクルージング part2

 

 

いざ、出航!

横浜大さん橋国際客船ターミナルでは、船旅を盛り上げるようにトリオが生演奏。

しかも、奏でていた楽曲は「イパネマの娘」excellent!じゃないですか^ ^

 

期待に胸を膨らませて二人でぱしふぃっくびーなす号に乗り込みました^ ^

 

 

 

 

部屋は613号室。窓からは海の景色が一望できます^ ^

 

フルサイズのシングルベッドが二台と四人掛けのソファーとテーブル。机にはサン段の引き出しが備え付けられていて、テレビでは船内案内が放映されていました。

 

天井までのクローゼットは三人分。トイレと洗面室にはシャワーブースもあります。

予想以上の広さと設備に、思わず笑顔に^ ^

 

 

 

出航時のセイルアウエイイベントは8階のデッキ。

乗客がシャンパンやソフトドリンクを手に、各々旅の安全と思い出深い楽しい旅である事を期して乾杯!

 

そして紙テープのラッシュ。僕も渡された紙テープを4本、対岸にむけて遠投を試みましたが、如何せん40年弱おもいっきり肩を使った事がなく、思いとはうらはらに放られた紙テープは対岸の途中で失速>_<

 

それでも風に運ばれた色とりどりの紙テープは、船旅だけで味わう事が出来るカラフルなお別れを演出してくれました。

対岸でもそれに応えるように、多くの人人達が黄色のハンカチを振ってくれました。

 

ゆっくりと離れ行く船に、いつまでも手を振ってくれてる見送りの人びと。

初っ端から未体験で異次元の感動を味わいました。

 

見送ってくれた人たち、本当にありがとう^ ^

 

 

 

 

そして、事件です!

ゆっくりと少しずつでも離れて行く横浜の街を、少し感慨深く見ていると目の前には横浜ベイブリッジが。

この橋を車では何度も走りましたが、直下の海の上から見上げるのは初めてです、迫力がありましたね。

 

船では多くのアトラクションが用意されていましたが、セイアウェイの次は船内見学ツアーでした。

そこで事件は起きました。

 

 

 

 

その館内放送は、ちょうど展望風呂やジャグジー、プールのある11階を見学にしようとしている時に流れました。

 

「船長です。

台風は通過しましたが、東京湾の外海はまだ台風の影響があり荒れた状況です。安全な船旅を最優先に考え、今回は伊豆諸島の遊覧を断念し、東京湾内に錨を下ろして停泊することにいたしました。」

 

え〜〜〜〜〜〜〜っ!!!>_< >_< >_<

なっ、なっ、なんですって〜〜〜!

 

東京湾に停泊?!?! @_@

 

それって。。。

まるで東京発の豪華寝台列車で行く九州の旅が、台風の影響で九州を諦め日程を短くして大阪でUターンする旅に変わり、実際に出発したら台風の余波の影響を考慮して、品川から山手線に入り終日山手線内を走ります、ってぐらいの変更じゃないの?!

 

う〜〜〜〜〜っ

 

しかし。。。

船でじたばたしてもしょうがないし、なにも出来ませんし変りません。

ならば。。。

楽しんだもの勝ち! と、やたら切替の速いラテン系^ ^

 

 

 

 

ということで、直ぐにラウンジでティータイムを楽しむ事に^ ^

 

窓から見えてきたのは海ほたる。川崎と木更津を結ぶ海底トンネルは、海ほたるから千葉県までが長い長い橋です。

この橋をこのアングルから見る事もまずありません。

 

僕は珈琲、babrinaはカフェオレを飲みながら、この景色を楽しみました。

珈琲は多分モカでしょう、この上品な酸味と適度な苦みを苦手とする人は少ないはず。日本人に一番好まれる豆です。

 

 

 

ディナーはフレンチフルコース

予定通りであればフレンチフルコースと会席料理のディナーだったのですが、ディナーは一晩だけ。

そしてその大切なディナーはフレンチでした。

 

装いは予定どおり、還暦につきもの赤をインナーにしてネイビーブルーの麻のジャケト、ホワイトジーンズ。

babrinaはフルレースのロングスカートにトップスも同じくフルレースのブラウス。麻のカーディガンは僕と同じネイビー。

近過ぎない範囲の似た雰囲気で二人統一できた感じ^ ^

 

 

 

彼女は烏龍茶、僕はノンアルコールビール、「還暦おめでとう」のbabarinaの言葉で乾杯!

去年は同じようなことをホノルルのレストランで僕の言葉でしたことを思いだしました^ ^

 

いよいよ共に六十代。どうぞ、これから宜しく^ ^

 

さて、お楽しみのフレンチディナー。

前菜は「アオリ烏賊のバジル風味と新じゃが芋のコンフィ」

 

アオリイカのこりこりした食感と、ねっとりした新じゃがの食感の違いが絶品で、強すぎないバジルの風味が、最初の一皿らしい、柔らかくて爽やかながら印象深い一品でした。

 

 

 

 

二皿目のサラダは「ホワイトアスパラガスのグリエと雲丹 黒こしょう風味のルッコラソース」

 

生のホワイトアスパラはかみ切りやすいセロリの様な食感で、マイルドな甘みをもつルッコラソースと相性がとても良く、淡泊になりがちな味に生雲丹が濃厚な甘味を加えて実に美味。

 

このルッコラソースは自宅に戻って再現必至の美味しさでした。

 

 

 

スープは「枝豆と玉ねぎのポタージュ」

枝豆の風味がしっかりありながら、ほどよい甘みを玉ねぎが担っている、美味しい冷製ポタージュでした。

 

 

 

 

魚料理は「舌平目と天使の海老のベルモット風味サフランソース」

 

天使の海老とはニューカレドニアで獲れる最高級の海老で、臭みがまったくなく海老本来の旨みと甘みが楽しめる食材。この天使の海老を楽しむのは二回目の経験です。

 

リキュールのベルモットを風味に使い、優しいサフランのソースで海老と舌平目の食材の味を十分堪能できるようにした一皿。

この素材を活かす調理法にシェフの力量の一端を知ることが出来ます。

 

 

 

肉料理の前に口直しで供されたのが「シークワサーのシャーベット」

シークワサー独特な甘過ぎない甘味とさわやかな酸味で、口の中がほどよくリフレッシュされました^ ^

 

 

 

「熊野牛サーロインのステーキ 生山葵と温野菜」がお肉の料理でした。

 

まずは驚かされたのはステーキとしての完璧とも思える火入。

表面がこんがりでも中はまだ血が滴るようなステーキにもたまに見かけますが、ここはお肉の芯が今血が抜たばかりという感じのベストなレア。

表面も焼きすぎず、これはグリルとオーブンの合わせ技、正に職人の技でした。

 

肉質に最高の自信があったのでしょう、 添えられたのは岩塩と生わさびのみ。

実際にはこのふたつで充分でした。塩とわさびは舌の上のほんのアクセントで、柔らかいステーキを噛む度に上品な甘味の肉汁が口の中に広がり、まさに至福^ ^

 

 

デザートは「自家製フルーツパン バゲット メロンとさくらんぼのミルフィーユ」と珈琲。

メインの食材の美味しさを引き出すシェフのらしく、デザートもフルーツそのものの美味しさを楽しめるもの。

 

目を楽しませる彩りの盛りつけと、シンプルながらストレートに果実の美味しさを感じる一皿でした^ ^

 

 

 

本当に素晴らしいフレンチフルコースでした。

 

船の長旅の楽しみのひとつは食事。それを飽きさせず満足させる為には、かなりの力量を持つシェフ、サポートするスタッフが必要です。

藤原誠治料理長はじめ、ぱしふぃっくビーナスの厨房を担当する皆さまに感謝です。

 

ご馳走様でした、有難うございました^ ^

 

 

 

 

船旅のもうひとつの楽しみは人との出合いでしょう。

船という、いってみれば海の上を動くホテルで共に長い時間を過ごすわけですから、お互いにお会いする機会も多くなり、自然と仲良くなります。

 

ディナーは円卓で相席でした。

お相手は90歳のお父様と僕達と同世代の娘さんの親子。同じ青春時代を過ごした者同士、家族の事、青春時代の話と話題にはこと欠きませんでした。

 

おもしろかったのはお父様の話。

電々公社に務めていたお父様のことを、彼女曰く「誰にでも別け隔てなくマメ」とのこと。そのお陰で母はいつも泣かされていましたと。

 

ん〜〜??

と思ったら、特に異性に対してマメ、早い話が浮気性(笑) 今回もお目付け役を兼ねての同行とか>_<

90歳にして、なかなかラテン系のお父様に、妙な親近感をおぼえました^ ^;;

 

また、このお父様がなかなかの役者で、少々耳が遠いようなのですがゴルフや仕事の話では饒舌で、僕との会話も弾みました。

しかし娘さんからの耳の痛い話は、何も聞こえてない様子(笑)

 

90歳のお父様、どうぞまだまだだラテンのノリで、人生を謳歌して下さい^ ^

 

 

 

 

充実のナイトタイム、大人の夜遊び^ ^

二時間のディナーが終ると、直ぐにショータイムでした。

今回はポップオペラというジャンルを作った藤澤ノリマサさんのリサイタル「船上ポップオペラ」

 

会場の7階メインラウンジは満席。

僕もbabarinaも初めて聴くポップオペラ、まず驚いたのはその歌唱力。マイクを使っているとはいえ、すごい声量で圧倒されました。

 

クラッシックも聴く僕にとっては、馴染みのあるメロディーを上手く取り入れながら、ポップスに編曲した藤澤さんの歌は聴きごたえがあり、心が満たされました。

 

 

 

ライブを楽しんだあとは、船内ツアーでは行けなかった場所を探索。

 

5階のフロントフロアーには、多数の初寄港した港のオーナメントが飾られていました。5階から見上げるシャンデリアもゴージャス。

 

ライブが終わったメインラウンジはダンスホールに早変わり。

多分、このダンスタイムを楽しみに乗船した人達も多かったのでしょう、ダンス用のドレスに着替えて生バンドの演奏のもと楽しげにダンスを躍っていました。

 

若い頃ジョン・トラボルタの影響でディスコに通い、踊る事が今でも好きな僕^ ^;;

ここでダンスを楽しんでいる人達をみて、ソーシャルダンスを習っておけば良かった~、と少々後悔しました^ ^;;

 

 

 

大人の夜遊びにつきものなのはバー^ ^

ということでアルコールを絶っていく久しいのですが、二人で12階のバーへ向いました。

 

ここでも、いかにも遊び慣れた感じの人生の先輩達が^ ^

僕はジンジャーエール、babarinaはマンゴジュースで、トリオの生演奏を聴きながらまったり。

 

トリオが「昴」を歌ったときに、僕達の隣りにいた上品な二組の老夫婦に谷村新司の曲である事を教えたことから、知り合いになりました^ ^

 

 

 

 

弊店の23時半までバーで遊んでからは、シアタールームへ直行。

邦画の「東南角部屋二回の女」のラストの15分ぐらいを観て、とりあえず船のシアターを体験^ ^;;

 

 

 

 

 

7階には囲碁、将棋、麻雀などの遊び道具が完備された、和風なレセプションルームがありました。

僕はやりませんが、海を見ながらの将棋なんてなかなか乙じゃないですか^ ^

 

レセプションルームの反対側はライティングルーム。

この図書室、数は少ないながらも広いジャンルの書籍があり、深夜にもかかわらず静かにして読書を楽しんでいる人がいました。

 

 

 

今夜の四食目は、夜食

夜遊びの〆は夜食^ ^;;

 

メインダイニングの入口には、ぱしふぃっくびーなすの食事を担ってるスタッフの紹介がありました。

反対側には実に座り心地の良い革のソファー。腰を掛けてみると沈み具合と包み込まれる感じが最高で、しばらく動きたくなくなりました。

 

 

 

船で夜遊びは推奨されることなのでしょう、メインダイニングには沢山の夜遊び隊が(笑)

 

夜食で頂いたのはbabarinaがけんちん汁、僕が蟹雑炊。

そして食後に二人でオレンジ、キウイ、パイナップルをいただきました。

 

普段は夜食など食べる事は無いのですが、所変われば品変わるかな?^ ^;;

 

 

 

時刻はとっくに午前零時を過ぎ日付けも変わっています。

二日がかりで本当によく遊びました^ ^;;

 

楽しい船上での一日をありがとう!と木彫の船長人形に感謝の意を表するように、頭を撫で撫で(笑)

 

 

 

 

舞浜のディズニーランド沖5kmの東京湾に停泊したぱしふぃっくびーなす。

ゲートブリッジの見える613号室の自分達の部屋に戻り、遊び切った身体をベッドに滑りこませて、楽しかった一日を終えました。

 

 

 

 

 

 

物語は赤のお祝いはクルージング partに続く^ ^