趣味は30年弱の長い付き合いのMacでのクリエーション。
音楽を作り画像を創造し映像をクリエートします。
それと料理。
メインはイタリアン。何しろイタリア好きなのでその流れでしょう、イタリアンが好きです。
そしてインテリアとDIY。
実家に住んでいた頃は大きな家でしたので、自ら家具をリフォームしたりDIYが可能でしたが今は100㎡強のマンション住まい。
DIYをするスペースとしてのルーフバルコニーはあるものの、実生活ではいかにダウンサイジングするかポイントで、生活の中で装飾のための家具など置けるスペースが皆無に等しい現状です。
それでもやはり創作意欲を抑えることが出来ずに、作ることの意欲をMacでのクリエーションや料理に向けていました。
ただ自分の持つ特性から形として残るものへの創作の方が合っているので、何か形あるものを作りたいという欲求は日ごとに高まってました。
そのDIYでの創作意欲を形にしたのが、同じく趣味の珈琲の器具類が多くなりすぎて、それを収納するために作ったcafe connerでした。
このcafe connerをきっかけにDIYづいてしまい、次に着手を考えたのが和室。
実家には和室だけで床の間、続きの間、石庭の間と三室あったのですが、現在の住まいには江戸間にもならない団地間の6畳の和室だけです。
自分にとってここはご先祖様はじめ、神棚、お稲荷様を祀る清めし場所であり、来客時の宿泊にしか使っていません。
なにせ分譲マンションの画一化された和室。
床の間などあるはずもなく他の洋室とおなじ白の壁紙で、襖と畳だけで和室の体をなしていました。
現在の住まいになって5年。
他の部屋はダウンサイジングのアイデアや機能に支障がない範囲でのインテリアを施してきましたが、いよいよ和室をそれなりにしたいと思い始めたのです。
画像はネットから拝借してきたものですが、これをみると生家を思い出します。
この光景が実家の奥座敷と酷似しているからです。
呉服屋という家業の影響もあり和的感覚の中で育ってきた自分には、今の住まいの白の壁紙だけの和室はどうにもそっけなく感じていました。
そこで少しでも粋で趣のある和室に変えようとイメージしました。
その結果、以下のように変更しようと考えたわけです。
1 出入りの襖を採光仕様の建具に変更
2 畳を琉球畳に変更
3 壁を漆喰で塗装
4 和モダンな壁面の作製
5 床の間(らしきもの)の作製
6 関節照明の設置
7 和モダンな照明に変更
8 和モダンな家具の導入設置
現状の和室で北側にあります。
風水では北は水の気を持つ方位、この方位が収まると平静、柔軟、創造などが伸びます。
北のラッキーからはクリーム、ベージュ、アイボリーなどの柔らかな色で、逆にNGなのは黒やグレーなどの暗い色と赤と水色です。
雷神
円
そういったことを考慮してMacでイメージ画を作りました。
引越してきてから最初の和室の造作の神棚、お稲荷様と仏壇を置くために設置した棚を活用して床の間風を考えました。
掛け軸をかかる高さもありませんから和風の壁紙でタペストリーを作りその床の間に下げることにしました。
床柱の代わりとなる自然木を探してその代替にするアイデアも浮かびました。
二つのプランを熟考した結果、「円」のプランでいくことにしました。
ただ調べてみると漆喰のDIYにはそれなりの力量が必要なことと、琉球畳の導入には一部大工工事が必要なことなどから、今回の計画から除外しました。
風水の北側の部屋の色相に従った薄めの優しい色で、なおかつ和モダンな家具という条件で探し当てたのがこれです。
民芸調やクールな和モダンはそれなりにありましたが、どちらもこげ茶か黒。
色相にデザイン、さらにサイズも条件を満たすものを見つけ出すには結構手間がかかりました。
悩みの種だったのは床柱の代替品…調べようがありません。
そこで流木、原木、通販などの考えられるキーワードの順列組合せの結果、なんとか形状もサイズも及第点の原木を見つけ出すことができました。
この原木を見つけることができなければ、和室改造計画も頓挫する可能性が大きかったのでとても思い出に残る品です。
いよいよDIYです。
最初に着したのが棚の間接照明です。
間接照明ですから直接照明器具が見えてはいけません。しかし蛍光管の交換などのメンテナンスがしやすい仕様も必要です。
そこで考えたのが照明器具を見えなくするための棚からの下りをマグネットで脱着可能にする仕様です。
はじめに下りになる桐の板にマグネットテープを貼り付けます。
次にそれを受ける棚の下面に金属、今回は鉄製の定規を三本連結して接着しました。
これで下りのマグネットテープ面は棚の下面の金属に付きます。
あとは照明器具を設置して、下りを白のカッティングシートで覆えば完成です。
これで下段二段は予定通りの仕上がりになりました。
次に神棚とお稲荷様が鎮座する上段の棚の間接照明です。
ここは少し仕様の変更が必要です。
はじめに壁面まで届くL字の下りを作り、それを白のカッティングシートで覆います。
次に電源確保のために部屋の隅にコンセントから延長コードを伸ばして、それをカバーモールで覆います。
梁として出っ張っている壁の下面に鉄製の定規を二つ連結して接着します。
ここでは照明器具にマグネットテープを貼り付けて器具自体が脱着可能な仕様にします。
最後にL字で作った下りを梁にしっかり接着して完成です。
間接照明を配した床の間の完成です。
当初和モダンな照明は既製品の手配を考えていました。
しかし多くのものは竹で組んだ球体に和紙を巻きつけたものなど、それなりの高さを持つものでした。
この手のものはそこそこの天井高がないと、かえって室内を圧迫して部屋を狭く感じさせます。
そこでこれも自作することにしました。
イメージしたのは平らな障子の襖でも宙に浮いている感じです。
和室の照明はどこにでもある平凡なシーリングライトです。
今回はこれをそのまま受けとして使うことにしました。
ベースは白のプラスチックダンボールです。
これを使用中のシーリングライトが隠れ、かつ部屋に圧迫を与えない程度の大きさの正方形にカットします。
そこに木枠を組んで接着します。
裏面には補強のL字型金具をつけて受けとなるシーリングライトにチェーンで固定するための洋燈吊りを四隅につけます。
これが完成した状態です。
シーリングライトには90度感覚で穴をあけ、そこに端が抜け落ちない仕掛けをしてチェーンを通し自作の和風照明カバーに取り付けます。
実はこのカバー、少し遊び心を施してます。
それはスイッチを入れた時だけ浮かび上がる模様です。
これはカバーの上から和風イメージで極細の木を配してテープで止めているのです。
これならば柄行に飽きた時に好きなように変えることができますし、秋ならば紅葉の葉、春ならば桜の花をかたどった紙を置くことで季節ごとの風情ある照明を楽しむことができます。
出入りの襖を採光仕様の建具に変更については、さすがに変更するための道具も力量もなかったのでバイオーダーで依頼しました。
これで全ての部屋の扉を閉めても廊下に光が差し込むようになりました。
また嬉しかったのは選んだ材質と色合いが既存のもののように感じられるほど違和感がなかったことです。
これだとこの計画を知らない娘たちが遊びに来た時に、この変化には気がつかないかもしれません(笑)
依頼した「円」の壁紙はタペストリーにするということで、通常の壁紙ではなくターポリンという強い生地にプリントしてもらいました。
before
after
これがビフォアアフターです。
だいぶすっきりしましたし床の間風にもなりました。
2015年の夏季休暇は12日間。
毎年のことながら渋滞と人混みが苦手なのと娘たちの休暇が合わないので、家内と二人で過ごします。
今年はランチデー(笑)
なかなか足を運びにくかったお店のランチを連日ではしごしたり、大好きなボサノバのライブに出かけたりと近場で楽しめることで過ごしました。
でも最大のイベントはこの和室のDIYだったでしょう。
これで少しは亡き父母はじめ、ご先祖様も居心地がよくなってくれると嬉しいです。