先日、Officeの引き出しの奥から懐かしいものが出てきました。
それは上の画像の手帳です。
この手帳はディプランナーと呼ばれるシステム手帳で、かれこれ二十年近く使っていたと思います。
今の仕事になって職位が変わりそれほど管理するべきことが多くなくなったことで、iPoneのカレンダーやGoogleカレンダーでも十分に機能するということでそれに変えました。
しかし今から二十年前は、手のひらに乗る超小型パーソルコンピュータであるまだPalmも一般的とは言えない時代でしたし、それよりも何よりもフランクリ ディプランナーの「時間管理とは出来事管理である」という思想にもとずいた人生設計をベースにする考え方は、当時経営者だった僕には実に納得のいく思想で した。
そんなこともあり当時は、肌身離さずこの手帳を持ち歩いていました。
とある経営勉強会で「人間には三日、三週間、三ヶ月の壁がある」と教えられ、三ヶ月間やり続けると無意識にそれがでできるようになる、つまり習慣化されると教えられました。
そこで当時は仕事中も、プライベートも、トイレに行く時も、バスタイムも必ず持ち歩くようにしていた思い出があります(笑)
このフランクリンディプランナーは、避雷針を発明したアメリカの政治家で物理学者、気象学者であり、現在の100ドル紙幣に肖像が描かれているアメリカ建国の父として讃えられる、ベンジャミン・フランクリンの哲学に基づいて設計された時間管理の考え方です。
現在は世界的なベストセラーとなった「七つの習慣」の思想も取り入れて、より強力な人生設計の指針となっています。
七つの習慣は「もしドラ」で、ドラッガーの経営思想を漫画で表現しベストセラーとなったと同じ手法で漫画家されているようです。
僕も七つの習慣は読みましたし、そのセミナーにも参加させてもらいましたが、やはり目から鱗の衝撃は初めてフランクリンディプランナーのセミナーで聞いた「時間は出来事である」というフレーズ。
まるでアインシュタインの「時間と空間は一緒。だから時空間」と同等の衝撃を受けました。
ちなみ現在はフランクリンライフプランナーへと名称変更したようですし、こっちの方がフランクリンの哲学を反映した名称のように感じます。
その中で6年分を長期計画としてタイムラインで表したのが上の画像です。
人生において大切なことは家庭、経済、健康、精神、社会において、まずは綺麗な正五角形を作ること。
そしてその五角形が大きければなおよしで、それが人間としての成功と考えていましたし今でもそうです。
それらを具現化するために健康・美容、心・精神、教養・知識、家庭・個人、社会・仕事と経済の六分野で年度毎の目標を設定していました。
懐かしい〜(笑)
長期計画にもとずいて一年毎に各分野の目標を明示し、それを達成するためのプロセスを月毎に落とし込み、さらに細分化して週毎に落とし込み、日々為すべきことを明確にする。
つまり、自分が決めた人生航路を着実に歩むための今やるべき「出来事(=時間)」をディプランナー(手帳)に書き込んで、それを確実にこなしていくということをしてきました。
言ってみれば、「在りたい自分」「在りたい将来」のために必要な「出来事」を考え、それを「人生のシナリオ」として書き上げ、そのシナリオの出来事を実行するということ。
元来ラテン系の自分にとって管理はとても息苦しいことでしたが、経営者として大きな社会的責任のある立場にいる場合、綿密な計画性を持ち、それを実行するための管理は必須でした。
お陰様で現在の職業の職位でもこの時に学んだ考え方はとても参考になっています。
手帳には価値観やルーチンでなすべきことを記された栞がありました。
ディプランナーは一日15分を行動計画と立てるために使う時間としていますが、その際にこの栞はとても役立ちました。
画像左は毎日、週毎、月毎、4ヶ月毎に個人としてなすべきことが記された栞です。
右の画像は刻々と起きる出来事への対応の指針の栞です。
今見返してみると月に一度のビリヤードや四ヶ月に一度の海外旅行など、やっていない出来てないこともありますが、半分近くは今でも続いています。
ただ今になって当時を振り返ってみると…
少し肩に力が入りすぎていたんじゃないかな…?(笑)
2008年秋に起きたリーマンショックの波を受けて人生航路が大きく変わった人も多数いると思いますが、僕もその中の一人です。
ただ…それも「我が人生」
ディプランナーの栞に書いてます、「将来は所詮仮定の産物…」
自分が決めた人生航路を落とし込んだ時間管理の手帳に、将来は所詮仮定の産物と書いてあること自体皮肉ですが。
やっぱり肩に力が入りすぎていたと思います(笑)
手帳も「思い出玉手箱」なんですね…^_<