紅葉狩りと温泉巡り part1

 

 

季節外れの超大型台風21号が迫る中

紅葉狩りは旬が一週間ほどなのでタイミングが難しい観光の一つです。

ここ数年、計画はしても旬の時期にあわなかったり、渋滞で現地到着を諦めたりと消化不良が続いていました。

 

今年は稀に見る異常気象?で10月というのに30度近くに気温が上昇した翌日、一挙に15度も下げて秋を通り越して初冬の肌寒さになったり>_<

 

そこで今年は肚を決めて例年10月中旬から見頃になる越後湯沢周辺の紅葉を楽しむことを決意、決行日を10月20日、21日にしました。

 

ところが。。。

予想だにしない超大型の台風21号が発生し日本列島に上陸しそうな勢い。それがあろうことかの22日か23日とのこと>_<

暴風域は中心から2000kmと、もう桁違いです。

 

天気に影響がないわけがありません。

今まで旅行でおおよそ雨に当たったことのない僕、Mr.晴れ男自慢もこれにて幕を閉じそうな予感。

 

 

 

 

小雨降りしきる中Mr.晴れ男の神通力を信じて。。。

小雨が間断なく降り続いていた10月20日の朝、一路八海山を目指しました。

 

途中から雨は少しずつ小降りになり、時々雨脚が止むことも^ ^

これは。。。いけるかな?晴れ男の神通力が天に通じたかな?。。。

 

そして全長11Km、日本で二番目に長い関越トンネルを抜けると、そこは雪国^ ^そう越後湯沢。

しかも。。。

天気は曇り空ながらも空は明るく雨もなし!

やっぱり晴れ男なんです、僕は^ ^

 

 

 

 

八海山の紅葉を楽しむ

本日の紅葉スポットは八海山。

 

新潟の銘酒にもその名を冠している八海山は、古くから霊山として崇められてきたようです。

麓からはあまりはっきりしませんでしたが、山頂は紅葉のピークを迎えているようです。

 

時期は旬、紅葉狩りには最高の日程だったようです、今回の旅は^ ^

 

 

 

そんなことで僕たちと同じように今週がピークと読んだ観光客がわんさか。

それも僕よりも年上と思しき人達で溢れていました^ ^;;

 

ロープウエイで山頂に登る前に見つけたきのこ汁の看板。babarinaと二人でいただきました。

きのこ汁を販売する店の前には、地元産の分厚い椎茸が売られていたのできのこ汁への期待も高まりました。

 

しかし。。。

そりゃ、販売品と調理品では違いますよね^ ^;; まあまあの味だったとだけ記しておきます。

 

 

 

 

山頂へは700mの高低差を一気に7分で登り切るロープウエイで。

タイミングよく僕たち以外に同じくシルバーカップル1組の、ほぼ貸切状態で山頂に駆け上がりました。

 

高速で上がるに従って色づき度合いが鮮やかになり、終着の山頂では鮮やかな赤や黄色が今が紅葉の旬であることを示していました^ ^

 

 

 

ロープウェイを降りるとそこは別世界!

 

錦絵のような彩りにため息。さらには雲の合間から青空も見え、その明るさで色づいた木々たちはより一層鮮やかさを増しました。

 

この山頂からは天気が良ければ佐渡島も望めるようですが、曇り空でも見えましたよ、佐渡島

何しろ、おおよそ270度の山頂展望台からの開放感は言葉にするのが難しいぐらいの開放感と爽快感でした。

 

色づく木々、遠くに見える蒼き山々、裾野に広がる盆地、流れる雲。。。

目に、心に焼きつきました、有難う^ ^

 

 

 

 

山頂の展望台から少し離れたところに神社がありました、流石は霊山。

そこでお賽銭を入れて参拝した後、鐘があったのでbabarinaが代表で一突き^ ^

霊山に心地よく響きました。

 

ロープウエイの終着地には絵馬を売っている店とカフェあり。

赤のニットに身を包んだ可愛らしい女の子が販売していたので、思わず珈琲を購入^ ^;;

 

で、驚きは古いワーゲンのバンの中で珈琲を淹れてくれていた女の子、なんと綺麗♡

珈琲はデロンギのコーヒーメーカーだったので可もなく不可もなくの味であろうことは想像できましたが、その子に見とれてしまいました^ ^;;

 

見晴台で雄大な光景を見ながらbabarinaにその話をすると

「あなたらしいわね、可愛い女の子が売ってなかったらこの珈琲も買ってなかったんじゃない?本当、単純」と笑われました>_<

 

帰りのロープウエイは完全貸切で、眼下に広がる雲の中を下りて行きました。

 

 

 

 

麓も紅葉

場所なのかな?それとも樹木の種類でしょうか、麓でもとても素敵に色づいた木々を楽しむことが出来たのが、しゃくなげ湖オートキャンプ場。

 

遠くに八海山の霞む紅葉、近くに色鮮やかな赤のコントラストが素敵でしたね。

 

 

 

 

 

群馬は関東の水瓶 美しい三国川ダム

群馬は関東の水瓶、せっかくなので三国川ダムを見学しました。

 

ダムによってせき止められた水は湖となり人造湖と呼ばれます。幾つかのダムを見ている僕たち二人ですが、このダムで特筆すべきは、その気になればどこからでも簡単に湖面まで降りていくことができる、その作りです。

 

遊歩道はコンクリート壁などで仕切られているのではなく、いとも簡単に乗り越えられるチェーンです。

その周りにはプランターを配して、いい意味でダムらしくない自然な感じを演出しています。

ただ。。。危なくないのかな?

 

それと人造湖を見るたびに胸をよぎる思いは、もしかして水没した集落があったのでは?ということ。

今回は資料館に足を踏み入れることなくダムの景色を見ただけですから、そのようなことがあったかはわかりません。

 

でも、人造湖にはそんな物語が多いんですよね。。。

 

 

 

 

南魚沼産のコシヒカリを産地で

八海山があるのは南魚沼市

言わずと知れた日本一のお米、コシヒカリの原産地です。ここでのお昼ご飯に、その美味しいお米を食べないという人は少ないでしょう。

 

ということでお昼ご飯に選んだお店が、釜炊きめしや こめ太郎

古民家をそのまま店舗にしたこの店、まるで箱根の甘酒茶屋を思い出させてくれる雰囲気満点の店内、ほんといい感じ^ ^

 

座敷席、テーブル席もありましたが、ここは敢えて囲炉裏の側で食事をさせてもらうことにしました^ ^

 

 

 

現地で南魚沼産のコシヒカリのお米自体の味を味わいたい!と、初めは釜炊きこしひかり定食という純粋にお米の味を楽しむメニューに目がいきました。

 

しかし。。。

本日のお宿は、お隣越後湯沢の純和風のお宿。となれば、それは宿の食事で出てきそう。

ということで、自分からは決して進んで注文しない釜飯、僕は松茸釜飯御前をbabarinaは地鶏釜飯御前を注文しました。

 

待つこと20分弱かな?炊きたての釜飯とご対面^ ^

松茸の釜飯の蓋を開けると、松茸のいい香りが広がります。

 

早速食べてみて驚き!

松茸の風味の良さもさることながら、米の美味しさとその炊き加減に驚愕>_<

まるでパスタのアルデンテのようにお米の中心は芯を感じる歯ごたえなのに、その周りはふっくら水分を含んでもっちりしてるではないですか!

 

こんな食感は初めてです。

babarinaの地鶏の釜飯も鳥の旨味がしっかりお米に染みていて、しかも食感は松茸釜飯と同じお米のアルデンテです。

 

セットについてくる米俵を意識したフォルムの人参のかき揚げも、食べにくさはありますが人参の甘さが際立っていました。

お茶漬けセットには本山葵、布海苔、ネギ、胡麻が付いてきましたが釜飯自体のあまりの美味しさに、お茶漬けとしては一口しか食べませんでした。

 

あまりの米の美味しさと絶妙な食感の炊き上げ方に、思わず「大魔王の子」というシャケのおにぎりを二つ注文。

これも炊きたてで作ってくれて、期待通りの美味しさ。

 

何よりもやはり米と炊き方が違いますね、ここまで美味しいご飯になると塩むすびが一番美味しいかも。

半分弱はお茶漬けにしてみましたが。。。やはり、おにぎりで食べるのが一番です^ ^

 

こここめ太郎は旅先でのお昼ご飯としては、湯河原の麦とろ童子以来の大ヒット!

近場に来る機会があれば是非是非再来したいです^ ^

 

 

 

 

新潟の名物名産品が勢ぞろい

宿に入る前に新幹線越後湯沢駅の構内にあるCoCoLo湯沢というお土産スポットを訪ねてみました。

正直あまり期待もしないで立ち寄ったのですが、これが嬉しい誤算、なんとその充実ぶりはかなりハイレベル。

 

新潟県の隅々まで網羅したと感じられるような、広範囲で多品種な品揃えにはちょっと驚きと興奮を覚えた次第。

僕は飲めませんが、日本酒の利き酒コーナーもあり好きな人にはたまらないでしょうね。

 

名品、名産、民芸と新潟の全てを楽しめる仕掛けですね。

それにそこを取り巻くテナントも頑張ってる感じがありましたね、活気がありました。

 

そこで見つけたつるし雛をメインに和風小物を扱っているお店の圧巻の回転つるし雛!

見応え十分でどこか不思議な、懐かしい感覚に浸ることができました。

 

 

 

 

純和風の趣のあるお宿

我が家は俄然ホテルよりも旅館派。

今回選んだのは越後湯沢温泉の純和風のお宿です。

 

越後湯沢周辺はバブル全盛期のリゾート開発で高層マンションや妙に洋風な建物も見受けられる街ですが、そもそもは古くから三国街道の宿場町として温泉地としても知られ、川端康成の小説『雪国』の舞台となった街です。

 

宿の玄関にはグラデーションで染め上げられた麻の暖簾。

その暖簾をくぐると竹を使った和風なオブジェ、お宿の中には川が流れ金魚が優雅に泳いでいます。

 

 

 

 

嬉しいことに靴を脱いで入館する前に、このお宿には「ほたる庵」という名の立礼席があり、そこでお抹茶をいただきながらチェックインができました。

 

こういった心遣いと、それを成し得るために作った庵。これこそ、お・も・て・な・しの思いの発露。

泊まる前からこの宿を選んで良かった、間違いなかったと思わせてくれました。

 

近頃はウエルカムドリンクを飲みながらのチェックインも多くなっていてますが、僕が国内で初めてそれを経験したのは、かれこれ20年ほど前の沖縄ブセナビーチリゾートだったと思います。

 

 

 

 

掘り炬燵のある広い部屋

通された部屋は掘りごたつのある広々とした和室。

床の間に飾られた品のある日本画や置物が心を落ち着かせてくれました。

 

駅のそば、越後湯沢の繁華街の中に位置するので自然の景色は期待できませんでしたが、走る現美新幹線の姿を見ることができました^ ^

 

 

 

 

越後湯沢の湯

お湯は透明無臭の単純泉温泉ながらも源泉掛け流し。

 

僕は温泉に泊まると最低でも三回はお風呂に入ります。

まずは到着して一風呂浴びて旅の疲れ?を癒します。その後は夕食後の就寝前に夜の景色の中で一風呂。

そして一晩寝て朝起きたらまたまた一風呂。

 

ここは内風呂以外に二つの露天風呂があり、ゆっくり温泉を楽しむことができました。

さすがの温泉効果で体が芯から温まりました^ ^

 

 

 

 

楽しみの会席の夕食

食事は六畳ほどの完全個室で供されました。

このお宿の良さは食事がほぼ個室でできること。勿論、団体様用の大広間もありましたが個室の数が多く、テーブル席も極力個室感の出るような工夫がなされていて好感が持てました。

 

それと珍しい手作り感満載のお品書き。

お品書きといえば和紙に毛筆で淡々と描き記されるのが多いのですが、ここでは食材の産地や特徴を地図に記したものでした。

手作り感があたたかいですし、何よりも食材についてよくわかるのがいいですね。

 

食前酒は「上善如水」

言わずと知れた新潟の銘酒です。

 

禁酒前も日本酒だけは苦手な中にあって、この酒だけは読んで字のごとくまるで水のようでしたので飲めました。

今回は。。。

せっかくなのでいただいちゃいました^ ^;;

 

 

 

先付けは、一種目は石坂舞茸とかきのもとのお浸し。

かきのもととは食用菊で又の名をもってのほか。石坂舞茸は名産品らしく香りが強く肉厚で、確りした歯触りがあり鮑の柔らか煮を彷彿とさせました。

 

それとのど黒の煮こごり、濃厚な味に酒好きにはお酒が進みそうな一品>_<

 

三種めが秋刀魚の南蛮漬けでしたが、これに添えられた大根おろしのきめの細かさに注目。

和食の板前にの知り合いから大根おろしはおろし方一つで味が違うと教わりましたが、その言葉を思い出させるきめの細かいものでした。

 

蒸物は、秋の吹寄茶碗蒸し。

しめじに銀杏、紅葉を形どった人参と目にも季節を、味も秋らしさを感じさせる一品。

美味しくいただきました。

 

 

 

お造りは甘海老、鯛、鰤、アオリイカの四種盛り。

笊に笹の葉を敷き、杉の枝をあしらった器は、ドライアイスの入った皿の上に置かれていて、冷やすと効果と漏れ溢れる煙の視覚効果が十分効いていました。

 

アオリイカには飾り包丁が入っています、イカは切れ目を入れることで甘くなりますから。

今回特に美味しいと感じたのは鰤、何しろ歯ごたえがあり食感がいい。

テレビ番組で仕入れた情報ですが、鰤に関して関西では歯ごたえのある食感が好まれ、関東では少しねっとりとした感じが求められるそうです。

 

さて新潟は。。。

いただいた鰤の食感からすると関西寄りだったのかもしれません。

 

凌ぎが出ました、うどんです。

青苧(カラムシ)を混ぜて打ったうどんのようです。このカラムシ、カルシウムの含有量はほうれん草の57倍だとか。。。

このうどんに野菜を細かく切った魚沼地方の郷土料理のきりざいがのっていました。

 

 

 

近年たまに目にするのが懐石料理での洋皿。

大半が焼物の代替で出てくる場合が多いようですが、ここでもそうでした。

八海山サーモンと帆立のパイ包み焼きというフレンチのメニューですね。

 

八海山の綺麗な水で育てているサーモンを使っているようです。

付け合せはスティックセニョール、ソースはホワイトソースでしたが、ソースにもう少し深みと何かの甘みが加わればより美味しくいただけたように思います。

 

温物として供されたのは妻有ポークのからいすけ鍋なるもの。

妻有ポークとは十日町で生産される地元ブランドの豚のようですが、問題はからいすけ?

これは郷土野菜のかぐら南蛮を使った辛い味噌のことのようですが、そんなに辛さは感じなかったけど?(笑)

 

 

 

煮物は帛乙女(きぬおとめ)と白和え。帛乙女とは五泉で採れるきめ細やかで独特のぬめりが特徴の里芋のこと。

これの煮付けにきのこを主体にした白和えを添えたものです。

確かにきめの細かい繊細な食感の里芋でした。

 

そして食事。産地で本場産のコシヒカリを堪能できる、ある意味この懐石料理のメインです(笑)

添えられたのは魚沼のおかずと称される焼き鮭のほぐし身、お麩の煮付け、漬物の三種とけんちん汁でした。

 

本場のコシヒカリのご飯は期待過剰だったのか、お昼のコメ太郎でのイメージが強すぎたのか、はたまた釜ではなくお茶碗で供されたせいなのか、一口二口目にそれほどの感動がありません>_<

 

でも食べ進むうちにやはり甘みが違う、ふっくら度合いが違う、香りが違うに気がつき出し、結果普段では半膳しか食べない僕が、しっかりお茶碗普通盛りで二膳いただきました^ ^;;

やっぱり魚沼産のコシヒカリは美味しい!

 

 

 

デザートは三条イチジクのティラミス仕立て。

総じてやや塩分強めの食事でしたので、この甘みが恋しかった^ ^

 

ここでの会席は地産地消を強く意識した品目で好感が持てました。

結果一つとして既製品もなく、さらにはユニークなお品書きのお陰で、食材の特徴や歴史、バックボーンも知りながら食事を楽しむことができました。

 

あくまで個人的な感想ですが雪国の影響でしょうか、そうじて塩加減が少しだけ強かったように感じます。

多分、出汁も魚系よりも昆布などの植物系が勝っていて、それに塩、醤油を使っている感じを受けます。

 

でも完全個室、お皿を出すタイミング、自然な会話の中でのおもてなし、地産地消の食材と本当に美味しく、心までもあたたまった会席料理でした。

 

ご馳走様でした、有難うございました。

 

ちょっと詳しく書いていたら長くなってしまい。。。

一泊二日の旅としては二日目以降は異例のpart2で^ ^;;