去年一度予約ができたのにコロナが猛威を振るって、キャンセルしてしまったリストランテ。
今回やっとランチタイムでリザーブできました。
食べログで全国のイタリアンのランキングを出すと、トップ3まではおおよそ不動のリストランテの名が連なります。
10位までも大体お一人様の予算が3万円超が並びますが、その中にあって約半額を提示してるリスてランテがプレゼンテスギでした。しかも場所は地方ではなく千葉県佐倉です。
プレゼンテスギはこじんまりとした一軒家のリストランテでした。
メニューはまるで図式。
こんなメニューは後にも先にも見たことがありませんし、今後もここ以外で見ることはないでしょう。
カトラリーのデザインやインテリア小物の選択にセンスを感じます。
なぜかイタリアンであれば必ずあるはずのブラッドオレンジジュースがメニューに載っていません。
そこで家内は珍しいい果物のフレッシュジュースを、僕はマンダリンオレンジだったかな?をオーダーしました。
僕がこのリストランテに魅了された一皿がこれでした。メニュー名を「トマト飴」と言います。
幼い頃のオーナーシェフのりんご飴がそのヒントのようでした。
山鳥からとったスープとのことでしたが、よもや現物を見せてくれるとは思いませんでした。
フレンチトーストとのことでしたが、かかっている粉が、なんとフォアグラをフリーズさせてくだいたものとか。
そのメニューの発想に驚かされますが、味にはもっと驚かされました。
驚くほど美味しかったです。
焼きたてのパンも美味しかったですね。
口直しのシャーベット?の後に供されたステーキ。
仕込みには旨味の強いドライトマトを使い、焼いた後急激に冷やし、また火を入れるを一日繰り返すとか。
そしてその食感は。。。ステーキとは思えない柔らかさと、過去に食べたことのない美味しさに感動しました。
いやはや、本当に腰を抜かずほど驚きました。
マグロの中トロの握り寿司なのですが、どこかイタリアンな感じがあり美味しい。
この一皿にも驚かされました。なんとこれがブリ大根です!
ブリのアラと大根でとったスープに味をつけて、それをブリに浸透させたとか。茶色で丸いのが大根で同じ手法のようでした。
こうなると調理に科学を持ち込み二年先まで予約でいっぱいだった伝説のレストラン、スペインのエルブジのようなもの。
只々驚かされます。
白子の何かでした。覚えているのはとにかく美味しかったこと。
まるで一枚の絵画のようなインサラータ。
口の中でスパークするトッピングも初体験です。
川エビを使ったパスタです。
皿も盛り付けもアートなのですが、このプレートだけ川の生き物が持つ、泥臭さを感じました。
ちょっと残念><
デザート用のカトラリーが用意され、不思議だけど美味しいデザートはこれで食します。
僕はコーヒーを、家内はフレーバーティーにしたのですが、九種類の香りから選べる贅沢付きでした。
モアイ像のようなものは口直しのお菓子です。
説明の内容は忘れましたが、正直この食感は好きになれませんでした。
これはお土産なのですが、あろうことかの食べ物ではなく石鹸。
これを見たらプレゼンテスギを思い出して欲しいとのことでしたが、それが何故石鹸だったのかの説明はなかったです。
まあ、大げさじゃなく何もかもが目新しく驚きの連続でした。
カトラリーに容器、そして意表をつくような美しい盛り付け、想像を超える美味しさと、まるでイタリアンで二時間のドラマを体験したような感覚になりました。
それは一皿ごとに食材の説明から、それを活かすための調理法、その一皿が生まれた背景などを、うっかりすると3分以上説明する、その予告実現的な手法が大きく寄与していると思います。
そして正直一番の驚きは、これほどきっちりと説明したにも関わらず、次の皿がすぐにサーブされることでした。
一体誰が料理してるんだろう?との問いをオーナーシェフに投げかけると、彼の料理は全てユニットで構成されていて、どのタイミングで切る、温める、取り出すのフローが決まっているので中学生でもできますとのこと。
思わずいってしまいました「シェフ、理系ですよね」
にっこり頷いていました。
幾度かの会話から、シェフの修行先はリストランテ・ヒロであったことはわかりました。
冷製パスタを発案して流行らせ、イタリアに逆輸入させた、形に囚われないイマジネーション豊富なヒロさんの元での経験が、今のプレゼンテスギを形作ったのかな。。。
とにかく驚きの体験でした。
感動するほど美味しかったです、ご馳走様でした。そして有難うございました。