展覧会/GW in 2015

 

 

ゴールデンウィーク中に国立新美術館で開催されていた

マグリット展に出かけてきました

 

マグリットシュルレアリスムを代表する画家で

「問題と解決」というテーマで目に見える思考を志向した画家です

 

 

 

 

マグリット展が行われた国立新美術館

なかなか印象的な外観で建造物としても面白いのですが

困るのは駐車場がないこと>_<

 

やっぱり電車で乃木坂まで来るのがいいのかな。。。

 

 

 

国立新美術館を訪れたら是非体験したいのが

ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ

での食事

 

ミシュランの三ツ星レストランの座を五十年間維持していて

世界最高峰の料理コンクールのボキューズ・ドール賞の創設者の

ポール・ボキュース氏の名を冠したお店

 

さらに展覧会とコラボしたメニューもあります^ ^

 

マグリット展では彼の出身地ベルギーにちなんで「ベルギーワッフル 3種のソースとともに」(写真右)を

実にスタイリッシュで開放的な空間(写真左)で楽しめます

 

 

 

 

今回のマグリット展で展示された中から左上から

 

「黒魔術」

 

「ガラスの鍵」

 

「大家族」

 

 「王様の美術館」

 

 

 

「ガラスの鍵」で真ん中の岩石は

 

尾根に鎮座してるのでしょうか?

 

 

 

それとも「ピレネーの城」(真上の画像)のように空中に浮いているのでしょうか?

 

 

 

マグリットは云ってます

「絵画に感情はない

それを鑑賞する人の感情」と

 

 

 

左から

「透視」

「地平線の神秘」

「恋人たち」

「ゴルコンダ」

 

 

 

フロイトの影響を受けたマグリット

その作品のどれもがどこか哲学的ですね

 

 

 

マグリットの絵画で最も有名なのがこの「白紙委任状」かもしれません

 

説明にありました

見える物は常に他の見える物を隠してる

 

私たちは「見えるもの」と「見えないもの」を同時に見ることは出来ませんが

両方の存在を察知することは出来ています

 

この見えるものが景色で 見えないものが気配。。。

 なのかもしれませんね

 

 

 

 

僕が特に好きなのはこの

「光の帝国Ⅱ」

 

結構長い時間鑑賞させてもらいました^ ^;

 

この「光の帝国」はシリーズ化されていてⅠからⅣまであります

 一番好きなのはⅠです

 

 

 

今回の展覧会には出展されていませんでしたが

これが「光の帝国Ⅰ」です

 

昼と夜の同居に不思議な感覚を覚えますが

特段の違和感を感じません

 

 

ある時間軸で見える物は他の時間軸で見える物を隠してる

ということなのかも知れません

 

時間と空間。。。

 

遠くからアインシュタイン相対性理論が聞こえてきそうになってきました^ ^;;

 

 

 

 

 

人は皆各々の美的感覚があります

 

それはこの世に生を受けてから

何を見て何を感じて何を思ってきたかの結果でもありましょう

 

マグリット展を機に

自分の美的感覚のルーツについて考えてみました

 

 

 

物心ついた頃に母はお茶と生け花をやっていました

 

奥座敷でそれらに興じる時の母の所作には

 凛とした中にそこはかな優しさがあり

整然とした美しさがありました

 

幼いながらに違った空気が流れるのを感じてました

 

 

 

今は死語?となったかつては大半の家々にあったであろう応接室…

来客専用のその部屋にはいかにも高価そうな物が並んでいました

 

その中でも特に印象に残っているのは

モネの「睡蓮」とルノアールの「落穂拾い」です

 

勿論レプリカですが

ぐっと引き込まれる感覚とふと避けたくなる感情

その相反する二つがあったように思います

 

 

 

自宅の庭には小さな池があり鯉が泳いでいました

そして水音と鹿威しの音が庭に響いていました

 

何故か。。。何故か僕には泳ぐ鯉がとても平面的に見えました

 

 

 

日本画和柄に多く接する環境にありました

特に日本画が好きでした

 

平面的な表現の日本画を見て

頭の中でそれを立体化させる事が好きでした

 

 

 

ユーミンの楽器のような無表情な歌声に

日本画の平面表現との共通点を感じました

 

永井博のイラストの濃い色使いの中に透明感を感じました

 

 

 

僕が作った料理の写真も

ほとんどが真上から平面に撮られています

 

 

 

平面と立体について独自の境地に達した深堀隆介氏のコラムが興味深く

それは村上隆氏の提唱するスーパーフラットにも

相通じるものを感じます

 

 

日本画の本質はある意味「線の絵画」であること。。。

和素材に用いられる和柄はこの「線の絵画」で表現されます

 

僕は幼い頃から和素材の衣食住の環境の中で育ってきたことが

自分の美しいと感じる基準の生成に大きく影響したと感じています

 

 

平面から立体を連想する。。。

 

平面的に描かれた絵

それは見方を変えると「行間のある画像」

 

行間とは「間」

 

「間」は人に「想像」という名の素敵な猶予を与えてくれます